Interview at Eiji Nishikawa, Chinese Ceramics and Works of Art vol.2

西川英治氏
Q)今回西川さんは京橋 Art Safari に参加されるということですが、どのような作品を出品されるのですか?
A)そうですね、中国には古くから動物をモチーフにしたものはたくさんあるのですが、今回は象と鳥と鳳凰と虎ですね。鳥はこのカップアンドソーサーなのですが、東インド会社が紅茶をヨーロッパに貿易で持っていきますが、そのお茶飲み用のカップで、中国に発注してヨーロッパに輸出したものなんですね。カップを逆さまにしてソーサーの上にのせると、絵がちゃんと合うようになっているんです。清朝の康熙時代くらいの作ですね。
こちらが明末の古染付の猪口です。こちらも中国で作った日本向けの輸出用のものです。
Q)今回のメインになる作品はなんですか?
A)虎の枕です。磁州窯の枕ってたくさんあって、虎の形をした枕が井上オリエンタルアートさんの所にもありましたが、私が今回出すのは、横が魚子地になっているものです。魚子地というのは、模様の周りに細かい点々が入っている物です。白化粧した後に彫るんですね。薄く彫って模様をつけていく技法なんです。下の地の色が削ったところから出てくるので、それで色のコントラストをつけていきます。このタイプはたくさんあるのですが、どちらかというときっちりしたタイプが多いです。その中で、虎の模様がある枕は僕も初めて見たんですが、知っている限りではこれしかないと思いますね。故宮博物館に一つ同じ様式で虎の瓶がありますが、虎はそれくらいではないでしょうか。
この作品はそういう珍しさがあります。今回はそのあたりを見てもらえればと思っています。この虎はお茶目な愛嬌のある顔で、岩の後ろに寝そべっていて岩に隠れているように見えます。
発掘品なので、少し汚れているところがありますが、元々はもっと白いものだったと思います。
この間アートフェア東京でイノウエオリエンタルアートさんがやっていた陶枕の展覧会で、実際に陶枕に私も寝てみたんですが、全く固い感じがしないですね。すごく寝心地がよかったです。ですから、陶枕って枕としてとてもいいものなんだな、と思いました。イメージはとても固い感じがしますが。寝てみて初めてわかったので、すごく勉強になりました。
白釉劃花虎文枕 北宋時代
Q)今回は何点出展するのですか?
A)うちは店が手狭ですので、いつも展示する点数が少ないですが、今回は5点出します。
Q)今回は白い作品が多いですね。
A)そうですね、明から清にかけては白磁に絵付けをしている物が多いので、どうしても白いものが多くなりますね。今回京橋 Art Safari で古美術を扱うのはオリエント考古美術・太陽さんと私の2件ですが、太陽さんは立体のものが多いですので、僕の方は基本的に描かれたものですね。絵付けのものになると、基本的に白地のものが多いですね。
あと、白磁の美しさもあります。明と清では、お見せしたもののように、白磁もずいぶんと色が違います。その辺りも見ていただけると面白いと思います。
では5点揃って拝見できるのを楽しみにしています。
お忙しい中ありがとうございました。
西川美術店
西川英治さんにお話を伺いました。
(2012年4月)
※2014年2月に銀座6丁目へ移転しました。
〒 104-0031 中央区京橋2-6-17 第一貴仙ビル1階
http://home.att.ne.jp/red/chineseart/
南京赤絵象文香合 明時代
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