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岩井弥一郎「吉野山五月の朝」

【吉野山五月の朝】昭和36年作。

一見してルオーを彷彿とさせる、“黒く縁取られた” 森の木々たち。その向こうは湖?で奥が吉野山でしょうか。
タイトルからは吉野名物の桜のあとの新緑 爽やかな山景が思い浮かびますが、どうしてどうしてこの絵は全体が強烈な色彩と激しいタッチに彩られ 〜デッサンや構図に囚われることなく心が感じた主観のままに描いた〜 観る者に鮮烈なインパクトを与える絵。

フォーヴィスム(野獣派)の洗礼を受け、特にルオーに触発された画家…と云う印象を受けますが、岩井の他の作品を観るとルオー的なのはこれだけで、同じフォーヴィスムの中でもマティスの影響が感じられる作品が多いように見えます。
おそらくはいろいろな手法を試していた時期なのでしょう。

いずれにせよこの絵は色遣いの美しさに特筆すべきものがあり、同時に“明治生まれ” の絵描きにしかない何か凄みみたいなものが画面から伝わって来る、岩井の中でも間違いなく傑作に入る作品と云えるでしょう。
しばらく店に飾って楽しませてもらいましたが、絵に興味のある方のほとんどが「いい絵だねぇ」とお誉めくださいます。これからもっともっと評価されてしかるべき画家と思います。


◆ 絵:幅 30,3cm、高さ 39,5cm。
  額:幅 49,5cm、高さ 58,5cm。
画面に経年のヒビ割れ、額に少々の当たり等あります。

キャンバスが額の内枠にガッチリ嵌まって外れないのでガラスが嵌まったまま撮影しています。そのためよく見ると若干の映り込みがある事をご容赦ください。

*岩井弥一郎
1898(明治31)年から1968(昭和43)年。享年69歳。
埼玉県葛飾郡(現春日部市辺り)生まれ。独学で大正12年(1923)の新光洋画会展に初入選。翌年、帝展審査員であった牧野虎雄に師事、帝展にたびたび入選。床屋を営んでいた事から『理髪師の画家』として知られる。 その後 旺玄社の創立に参加、また戦後には一線美術会を設立、後進の指導にあたる。日展発足後は審査委員や評議員を務めた。自然な写実描法で、風景、静物画を得意とした。

タトウ・黄袋 新調済み。

参考価格:¥78,000

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