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舘鼻則孝 Obsession

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KOSAKU KANECHIKA

KOSAKU KANECHIKA では、10⽉11⽇から11⽉22⽇まで京橋にて舘⿐則孝展「Obsession」を開催いたします。(10⽉4⽇から11⽉15⽇まで天王洲にて舘⿐則孝展「Sacred Reflections」を同時開催いたします。)
 
今回同時に開催される⼆つの個展は、互いに対照的な性質を備えています。ひとつは、⼤学卒業以来、⽇本⽂化の再構築を主題に、⼯房制を基盤として舘⿐則孝が展開してきた NORITAKA TATEHANA STUDIOとしての活動的な創作。もうひとつは、舘⿐⾃⾝の個⼈的な記憶や関⼼に根ざした創作です。
 
京橋での「Obsession」展では、スタジオでの組織的な創作活動とは対照的に、舘⿐⾃⾝が絵筆を⼿にして制作した⾁筆画のみを展⽰公開します。⼤学卒業以来の15年間にわたる作家活動を経て、最もプリミティブな美術との向き合い⽅に⽴ち返ることで、⾃⾝の歩みや表現の根源を⾒つめ直す機会となっています。
 
「Sacred Reflections」展の⼯房制での創作が、⽂化や伝統の継承に焦点を当てた作品であるのに対し、「Obsession」展は舘⿐⾃⾝の内⾯や個⼈的な記憶に向き合った創作を通して、対照的な視点から作家の軌跡と精神性を伝える展覧会となっています。
 
舘⿐は「Obsession」展に際し、以下のように語っています。
 
私の活動は、⾃分が想像した以上に⼤きな広がりを持ち、社会的な意義を帯びるようになり、個⼈の枠を超えた意味を持つようになりました。しかし同時に、個としての価値観や美意識を⾒失いそうになる瞬間も幾度となく訪れました。

そんな中で、ひとりの作家として、⾃分⾃⾝と向き合いながら⼿を動かして作品を⽣み出すことが⼼の均衡を保つ唯⼀の⽅法であると感じました。

筆を通じて⽣まれる線や⾊彩には、思考や感情の揺らぎ、葛藤や迷い、微かな喜びまでもが表れます。描く⾏為そのものが、過去と現在、内⾯と外界との対話であり、⼼の奥にある記憶や感覚を可視化することにつながっています。
 
今回は、時間や空間の広がりとともに作家の内⾯を深く掘り下げ、その複数の次元にわたる探究を接続させる意欲的な試みです。天王洲のスペースでは15点を、京橋のスペースでは約10点を展⽰します。この機会にぜひご⾼覧ください。

 


舘鼻則孝(たてはな のりたか)
 
1985年東京都⽣まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に⽣まれ鎌倉で育つ。シュタイナー教育に基づく⼈形作家である⺟の影響で、幼少期から⼿でものをつくることを覚える。2010年に東京藝術⼤学美術学部⼯芸科染織専攻を卒業。遊⼥に関する⽂化研究とともに、友禅染を⽤いた着物や下駄の制作をする。「Future Beauty」(東京都現代美術館など国際巡回、2012)、「イメージメーカー展」(21_21 DESIGN SIGHT、東京、2014)、個展「呪⼒の美学」(岡本太郎記念館、東京、2016)、個展「Itʼs always the others who die」(POLA Museum Annex、東京、2019)、個展「NORITAKA TATEHANA: Refashioning Beauty」(ポートランド⽇本庭園、2019)、「和巧絶佳」(パナソニック汐留美術館など4会場を巡回、2020-22)、個展「Distance」(⼭⼝県⽴萩美術館・ 浦上記念館、2023) 等の他、ニューヨーク、パリ、ベルギーなど世界各地で作品を発表しています。2016年3⽉にパリのカルティエ現代美術財団で⽂楽公演を開催など、幅広い活動を展開しています。作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館などに収蔵されています。また昨年に続き、富⼭県富⼭市、⽯川県⾦沢市にて開催されている 「GO FOR KOGEI 2025 ⼯芸的なるもの」(10⽉19⽇まで) にも参加しています。

 

  

詳細は公式ウェブサイトへ

https://kosakukanechika.com/exhibition/obsession/

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