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島田萌 個展「Ghost Note +」

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Gallery & Bakery Tokyo 8分

第13回目となる本展では、アーティスト・島田萌の個展「Ghost Note +」を2025年11月22日(土)から開催いたします。

 

島田は1995年東京都出身。スマートフォンやタブレット端末などのデジタル機器を用いて加工・編集を施した写真をもとに、それを油彩で描くという手法で制作を行っています。美術を学んでいた学生時代にスマートフォンが急速に普及し、日常的に写真を撮影・加工する環境が整っていったこともあり、自然とデジタルツールで下絵を作るようになりました。

写真編集の延長線上に絵画制作があるという感覚は、当初から島田の中でごく自然なものであり、スマートフォンやパソコンの画面越しに見る世界には、肉眼では捉えきれない歪みやノイズ、光のにじみや色彩の偏差が表れることがあると語っています。それらを単なる技術的なバグやエラーではなく、現代における新たなリアリティ=“新しいリアル”として捉えており、そうした偶発的な視覚情報を、油絵具という物質的なメディウムを通して絵画に転写することに強い関心を持っています。

 

画像編集においてフィルターを重ねる行為は、油彩におけるレイヤーの重なりと構造的に似ており、どちらも透明度や質感、奥行きを操作する中でイメージが立ち上がっていきます。島田の作品は、画像で見るとしばしば写真のように錯覚されることがありますが、実際に作品の前に立つと、油絵具の層が厚みを持って現れ、視覚と物質のズレが際立ちます。この“見ること”と“在ること”の差異を意識させる構造も制作の中核にあります。

 

近年は、アナログのキャンバスで液晶画面のような発光感や艶のある質感をどこまで再現できるかを探っており、あえて物質性の強い油彩という古典的な手法を用いることで、デジタルイメージが持つ非物質的な質感との接点や、そのあいだに生まれる緊張関係を探っています。

当初は人物画を主なテーマとしてきましたが、現在では壺を描いたモランディシリーズや、花・静物•風景などにもモチーフを広げながらより構成的・実験的なアプローチを進めています。本展は最大120号を含む新作を中心とした絵画群をお披露目いたします。ぜひご来場いただけますと幸いです。

 

詳細は公式ウェブサイトへ

https://artsticker.app/events/99102

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