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ましもゆき ちりぬるを

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四季彩舎

この度、四季彩舎では、ましもゆきの個展「ちりぬるを」を開催いたします。

ましもゆきは、白と黒のみの抑制された色彩のなかで、緻密な描き込みとインクの濃淡によって、花、蛾、文様がうごめく幻想的な世界を描き出すアーティストです。
マンガの描画技法で用いられる丸ペンを用いながら、伝統的な日本絵画を想起させる構図や装飾性を取り込み、繊細さと妖しさが共存する独自の絵画表現を展開しています。

大学卒業制作以降、ましもは自らの表現の限界を取り払うため、色彩を排した黒インク一色のみでの制作を追求し続けてきました。
無数の線によって埋め尽くされた画面は、装飾性と生命感を宿しながらも、どこか静かな虚無を漂わせます。
その作品は、日本画に通じる美意識とマンガ的な描線感覚を横断しながら、日本文化に内在する古典と現代の親縁性を浮かび上がらせます。

四季彩舎で初開催となる本展では、「ちりぬるを」と題し、新作4点を含む約10点を発表いたします。
美しさが最も鮮やかに立ち現れ、そして零れ落ちていく、その儚い瞬間の気配をぜひご高覧ください。

 

 

アーティストステートメント

ペン先から描かれる黒い線は、執拗なまでの装飾となり、蛾の羽を震わせ、花の蕾を暴きます。

その緻密な線が重なれば重なるほど、逆説的に「虚無」が色濃く漂いはじめます。

——色は匂へど、散りぬるを。

古来、日本人はこの不可避な滅びを「無常」と呼び、そこにこそ真の美を見出してきました。

美しさが絶頂に達し、零れ落ちるその刹那の残響を感じていただければ幸いです。

— ましもゆき

 

 
ましもゆき Yuki Mashimo

ましもゆきは1984年群馬県生まれ。2007年東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻領域卒業。

花、蛾、文様など、伝統的な日本絵画にみられるモチーフを用い、マンガの描画技法で使用される丸ペンによって、黒インク一色の緻密な絵画を制作している。白と黒のみのシンプルな色彩の中に、精緻な描き込みと濃淡によって、装飾性と妖しげな生命感を併せ持つ独自の世界を描き出す。

2008年、東京オペラシティアートギャラリー「project N 35」で注目を集め、2010年にはVOCA展に選出。これまでにYuka Sasahara Gallery、高崎市美術館、ハラミュージアムアーク カフェダールなどで個展を開催。2022年には企業メセナ群馬芸術文化奨励賞を受賞。

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