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奥田雄太 新作個展「With Gratitude」

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Gallery & Bakery Tokyo 8分

本展《With Gratitude》は、コロナ禍という社会的緊張と不確実性の只中で、私自身が制作してきたシリーズです。
生活の前提が大きく揺らぎ、「当たり前」とされてきた行為や人との関係性が、突然失われた時代。
その中で私は、自分自身の感情や行動の変化に、これまで以上に強く意識を向けるようになりました。
不安や制限が続く状況下にあっても、
「今、すでにできていること」へ意識的に感謝を向けることで、内面的な姿勢が前向きに転じ、その変化が行動や結果にも波及していく。
私は、そのような心理的変化を自身の実体験として感じてきました。本シリーズは、そうした内面のプロセスを可視化する試みとして制作しています。
同時期、私は「アーティストとして、今何を描くべきか」という問いにも直面していました。
社会的出来事を直接的に描写するのではなく、
混乱の時代において私自身を支えていた「意識の在り方」そのものを主題化することこそが、
同時代性を持つ表現になり得るのではないか。そう考え、本作の制作に至りました。
モチーフとして描いている花は、
幼少期から、感謝や想いを他者に伝える象徴的な存在として、私の中にあり続けてきたものです。
色彩豊かな花々は、感情を押し付けたり、言葉で説明したりすることなく、ご覧になる方に静かな余白と、感覚的な肯定をもたらす存在であってほしいと考えています。
このシリーズで私が目指しているのは、状況そのものを変えることではありません。むしろ、状況をどのように受け取るかという意識の変化が、いかに個人の行動や未来に影響を及ぼし得るのかを提示することです。
《With Gratitude》は、感謝という極めて私的で内面的な感覚を起点に、同時代を生きる他者へと静かに開かれた、レジリエンスの表現だと捉えています。
この素晴らしい会場で作品を発表できること、
そして、素晴らしいアーティストたちが繋げてくれたこの場を共有できることに、心より感謝しています。
また、このTODA BUILDINGの仮囲いには、建設中に私の作品がプリントされていたというご縁もあり、
多くの方々の目に触れる機会があったかと思います。そのような背景を持つTODABUILDINGの中にある「Tokyo8分」にて、本展を開催できることを、心より嬉しく思っています。
この場所を後にする頃、
あなたの心が、ほんの少しでも晴れやかに、そして静かに前を向いていたならば、
それ以上の喜びはありません。

奥田雄太

 

展覧会ページ:https://artsticker.app/events/117614

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