西誠人 木彫展
翠波画廊
愛猫「ちょうちん」と歩んだ30年
節目の年に最新作をお披露目
木彫作家・西誠人は、独自の技法〈キャット・カーヴィング〉で、愛らしい猫たちを彫り続けてきました。しなやかな体の曲線、細かな毛並み、ふっくらとした肉球に至るまで、木であることを忘れるほどの命の温もりが宿ります。
創作の原点は、1994年に運命的な出会いを果たした「ちょうちん」。以来、愛猫たちとともに歩みながら、見る人の心を癒やす数々の作品を生み出してきました。
作家活動30年という節目の年を迎える本展では、最新作を中心とした“猫たちの物語”を一堂に公開。猫と芸術を愛するすべての人に届けたい、幸福感あふれる展示をお楽しみください。
心惹かれる、愛らしい猫たち
西誠人は、キャットカーヴィングという独自の技法によって、さまざまな猫を木彫で制作する木彫作家です。 木彫でありながら、やわらかさやぬくもり、そしてどこか無防備な猫そのものの姿を表現するその精緻な技術は、数々の賞を受賞し、テレビでも取り上げられるなど、注目を集めています。
作品に込められたのは、「とにかくかわいい子になってほしい」という思い。そんな西の思いを受け取ってこの世に生まれてきた猫たちは、ただ空間を彩るだけでなく、人生に寄り添う“相棒”として、鑑賞者に幸せをもたらしてくれるのです。
愛猫「ちょうちん」との運命的な出逢い
「猫を彫り始めたきっかけは、忘れもしない1994年5月8日の運命的な出会いです。
その日、遊びに来ていた友人をアパートの外まで見送って、さあ帰ろうと踵を返したときに足元に子猫がいたんです。それまでまったく気配すらなかったのに。
当時のアパートはペット禁止だったので、しばらくどうしようかと迷っていたのですが、(来るか?)と心の中で聞いたら、子猫は立ちあがって私よりも先にアパートの階段をピョコピョコと上り始めました。で、扉を開けたらすぐにシュッと入って、「ここに決めたからね」と告げるように、ちっちゃいクッションに丸まって寝始めた。それを見ているうちに、そういえば動物を彫りたいと思っていたなと寝姿のスケッチを始めたら、すごく暖かい感じがしてきて、これはきっと子猫が「私を彫りなさい」って家に来たんだと思ったのです。
来た当初に風邪を引いていて、寝ながら鼻ちょうちんをふくらませていたので「ちょうちん」という名前をつけた子猫ですが、これが本当に幸運の招き猫でした……それからはちょうちんとの二人五脚で様々なポーズの猫たちを彫り続けて28年になります。」
——2023年インタビューより
もともとは日本画を専攻していた西誠人。
制作に迷いが生じた時期に「絵から離れてみよう」と思い立ち、彫刻を始めたことが転機となりました。
そこから独学で木彫に取り組み、やがて“キャットカーヴィング”を生み出します。
一本の木から彫り出されたこだわりの猫たちは、どのしぐさも生き生きとしていて、本物以上に“本物らしさ”を感じさせてくれます。
猫特有のやわらかな体の曲線や細やかな毛並み、愛らしい肉球までもが木彫で丁寧に表現され、思わず触れたくなるような存在感に満ちています。
その生き生きとした猫の作品は、今、多くの人々の心を惹きつけ、人気を集めています。
西誠人が創り出す「猫」は、ただリアルなだけでなく、心をそっと包み込むような存在。
本展では、最新作を一堂に展示・販売いたします。
すべてが本人制作による一点もの。この特別な出会いの機会を見逃さないでください。
ぜひこの特別な機会に、あなただけの“猫”と出会ってください。
アクセス
翠波画廊 Gallery SUIHA
〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-19 法研銀座ビル1F
03-3561-1152 10:00 - 18:00 日曜・祝日 公式ウェブサイト @gallery_suiha
