没後30年 菅野 陽 1919〜1995

戦後日本を代表する銅版画家として多くの国際展に出品、また日本で初めての銅版技法書や銅版画史をまとめた著書も刊行し研究者としても著名です。不忍画廊では2000「銅版画師 菅野陽遺作展」、2001「腐食銅版画の魅力-菅野陽×山口啓介」、2005「菅野陽×大島哲以」など菅野陽 関連企画を３度開催してまいりました。没後30年を迎える今展では新たに入手した初期油彩や銅版画作品など中心に展示、さらなる再評価のきっかけとなり未来の銅版画家たちの糧となることを願います。1950～60年代の銅版画作品を中心に貴重な油彩画なども展示いたします。

菅野 陽｜Sugano Yo

1919年台湾生まれ。東京美術学校日本画科卒。

戦後に丸木位里・俊、山下菊二らと前衛美術会を結成。関野準一郎との出会いから銅版画にのめり込み、東京国際版画ビエンナーレ展等の国際展に出品。著書として日本初の『銅版画の技法』(美術出版社)、『日本銅版画の研究　近世』『江戸の銅版画』等、研究者としても名を残す。1995年、茅ヶ崎市にて永眠。

没後の主な展覧会：｢菅野陽回顧展｣ (1996 平塚市美術館)、｢銅版画師　菅野陽遺作展｣ (2000　不忍画廊、ギャラリーNOW)、｢生誕90年　銅版画家・菅野陽 −創生の海−｣ (2009　茅ヶ崎市美術館)
収蔵：ニューヨーク近代美術館、オレゴン大学美術館、東京都現代美術館、東京国立近代美術館平塚市美術館、茅ヶ崎市美術館、郡山市立美術館、町田市立国際版画美術館 ほか

＊本年末から来年初にかけて「菅野陽と浜田知明  銅版画の夜明け前」（2025.12月〜2026.2 月 茅ヶ崎市美術館）が開催予定です。