2025.9.2
この秋お勧め!「HOKUSAI-ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」から巡る日本橋・京橋のアート
日本が誇るマンガ&アニメのルーツを体感する秋の展覧会「HOKUSAI-ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」が京橋のCREATIVE MUSEUM TOKYOで9月13日(土)~11月30日(日)の間、開催されます。
この展覧会の特徴は、美術史の文脈からヨーロッパ美術への影響をたどるものとは一線を画し、北斎の「手わざ/技わざ」を通して、国際的に評価されている日本のマンガやアニメの表現の原点を見つめ、作品と展示演出の両面から体感できる点にあります。江戸時代に紙と筆だけで挑んだ集中線・効果線、時間や風の描写、ギャグ表現――これらは、現代の“動く絵”の源流としても捉えられます。この時代にこれほどまでにキッチュでポップな絵が描かれていたとは!と改めて北斎の凄さを体感できる展覧会です。会期は2025年9月13日(土)~11月30日(日)、会場は京橋のCREATIVE MUSEUM TOKYO。金・土と祝前日は20時まで開館なので、仕事帰りにも寄りやすいのではないでしょうか。ぜひご覧ください!
見逃せない見どころ盛りだくさん!
“世界一”規模の北斎漫画と代表作をまとめて浴びる
浦上満氏(浦上蒼穹堂)が所蔵する『北斎漫画』全15編を核に、読本挿絵、『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』(通称:大波) 、晩年の傑作『富嶽百景』全3編102図まで一挙公開。今回の出展は総数400点超というスケール感。質・量とも“世界一”と称されるコレクションで、江戸の出版文化から北斎のイメージ生成までを俯瞰できます。
“北斎をアニメ化”するミニシアター
会場には特設ミニシアターを併設。日本屈指のアニメーターが『踊独稽古』と『北斎漫画』より「雀踊り」「武芸(棒術)」をアニメーション化して上映。北斎の絵が本当に動き出す瞬間を目撃できる、ここならではの仕掛けです。
“しわざ”の視点で読む――技法からマンガ/アニメへ
展示は「集中線・効果線」「爆発・閃光」「波や風など自然現象の可視化」「時間の経過」「妖怪・幽霊」「略画・一筆画」「ギャグ描写」「アニメ風原画」など、北斎の“技”を切り口に構成。現代のコマ割りや絵コンテに通じる造形感覚が、200年前の版面から立ち上がります。
初公開!新発見の最晩年作「日新除魔図」16図
北斎80代前半に日課のように描き続けた『日新除魔図』。200点以上が知られるシリーズのうち、これまで存在自体が知られていなかった16図が新発見され、浦上コレクションに加わりました。北斎の筆致とモチーフ発想が最晩年にどう研ぎ澄まされていったのか、肉筆ならではの迫力で確かめられます。
“デザイナー北斎”にも注目
プロダクトの意匠感覚を感じさせる図案集『今様櫛きん雛形』や、空撮もない時代に都市を俯瞰する『画本東都遊』、動きをスピード線で表現する『唐詩選画本 七言律』など、分野横断の“しわざ”が連続。
読本挿絵でわかる“物語”の演出力
『椿説弓張月』や『新編水滸画伝』、『釈迦御一代記図会』などの挿絵は、構図・視線誘導の巧みさが抜群。少年マンガや劇画に通じる劇的表現を、木版のページから追体験できます。
コラボグッズも満載!
北斎作品と様々な商品とのコラボが実現。衣類から食品まで、ここでしか手に入らないオリジナルグッズがたくさん!ぜひチェックしてみてください。

葛飾北斎 『椿説弓張月』続編 浦上蒼穹堂蔵

葛飾北斎 『北斎漫画』十編 浦上蒼穹堂蔵

葛飾北斎 『富嶽百景』二編「海上の不二」 浦上蒼穹堂蔵
“東京アートアンティーク”的な楽しみ方
日本橋・京橋一帯は美術店やギャラリーが密集。日本橋・京橋開催では、秋になるとたくさんの展覧会が開催されます。「HOKUSAI-ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」と一緒に楽しめる“東京アートアンティーク”的な楽しみ方をご紹介!
浦上蒼穹堂へも足を伸ばしてみよう!
「HOKUSAI-ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」の特別協力である浦上蒼穹堂は東京アートアンティーク参加店。北斎漫画の世界一のコレクターであり、中国古陶磁を扱う美術商です。ちょっと敷居が高いと感じるかもしれませんが、この機会に格式あるお店を尋ねて見るのはいかがでしょうか?
秋の日本橋・京橋アートウィーク/Mise‑nite、さらに東美アートフェア2025(10/17–10/19)など、周辺イベントとの組み合わせで濃密な鑑賞プランを立ててみてはいかがでしょう?
古い意匠に触れる:
江戸の器から古代の工芸まで“素材と技”の奥行きに出会えるのが、このエリアの醍醐味。クリエイターは北斎展→街の名店めぐりの順で、アイデアの源泉となることは間違いありません!
会場直結のテーマカフェ:
同フロアの「北斎食堂」で、波や富士をモチーフにしたメニューが楽しめます。お子様やお友達と楽しめそうです!
ラインナップはこちら: https://hokusai2025.jp/special/
【開催概要】
HOKUSAI-ぜんぶ、北斎のしわざでした。展
会期:2025年9月13日(土)~11月30日(日)/無休・一部展示替えあり
時間:10:00–18:00(金・土・祝前日は~20:00、最終入場は30分前)
会場:CREATIVE MUSEUM TOKYO(東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 6F)
アクセス:京橋駅徒歩3分、東京駅徒歩7分 ほか
入場料:一般 2,300円(前売 2,100円)/高校生・中学生 1,800円(前売1,600円)/小学生 1,200円(前売1,000円)(そのほか、スペシャルチケットもあります https://hokusai2025.jp/ticket/)
公式サイト: https://hokusai2025.jp
この秋は、北斎の“しわざ”を入り口に、街ごとアートを楽しめる絶好のシーズン。東京アートアンティークでも、今後の秋の展覧会情報を随時ご案内していきます。最新の企画展情報の更新をお待ちください。
https://www.tokyoartantiques.com/

